
春から初夏にかけて、住宅街や公園でスズメのかわいらしい鳴き声が聞こえてくると、子育ての季節がやってきたことを感じますね。
自宅の軒下に巣を作ったスズメや、庭先でちょこちょこと動き回るヒナを見かけて、「スズメはいつ巣立つの?」「巣立った後はどうなるの?」と気になったことはありませんか?
スズメの巣立ちは、一般的に春から夏にかけて見られます。卵から孵化したヒナは約2週間で巣立ち、その後もしばらく親鳥から餌をもらいながら成長していきます。
この記事では、スズメの巣立ち時期や成長過程、巣立ちが近づいたときのサイン、巣立ち後の親鳥とヒナの行動について詳しくご紹介します。
地面にいるヒナを見つけたときの対応や、巣立ち後の巣を撤去する際の注意点も解説しますので、ぜひ参考にしてくださいね。
スズメの巣立ち時期はいつ?何月ごろ巣立つのか解説

スズメの巣立ち時期は、主に春から夏にかけてです。
ただし、すべてのスズメが同じ時期に巣立つわけではありません。地域の気候や繁殖を始めるタイミング、年に何回子育てをするかによっても違いがあります。
まずは、巣立ちが見られる月や繁殖時期について詳しく見ていきましょう。
スズメが巣立つのは何月?春から夏の巣立ちカレンダー
スズメは、主に3月から8月ごろにかけて繁殖活動を行います。
早い時期に子育てを始めたつがいでは、4月ごろから巣立ちが見られることもあります。
その後も繁殖が続くため、5月から7月ごろには住宅街や公園などで巣立ったばかりのヒナを見かける機会が増えます。
巣立ち時期の目安を、月別にまとめました。
| 月 | スズメの繁殖・巣立ちの様子 |
|---|---|
| 3月 | 暖かい地域などで巣作りや産卵が始まる |
| 4月 | 早い時期に生まれたヒナの巣立ちが見られる |
| 5月 | 繁殖が活発になり、巣立つヒナも増える |
| 6月 | 子育てが続き、巣立ちが見られる |
| 7月 | 2回目以降の繁殖による巣立ちも見られる |
| 8月 | 遅い時期の繁殖による巣立ちが見られることもある |
※上記は一般的な目安です。地域やその年の気候によって時期は前後します。
このように、スズメの巣立ちは特定の月だけに集中するものではありません。
春先に巣立ったヒナがいる一方で、夏になってから巣立つヒナもいるのです。
「もう夏なのに、まだスズメのヒナがいる!」と思っても、不思議なことではないんですね^^
地域によって巣立ち時期は違う?
スズメは日本全国に広く分布している身近な野鳥ですが、地域によって繁殖のタイミングが異なります。
一般的に、暖かい地域では春の訪れが早いため、繁殖活動が早く始まることがあります。
一方、北海道などの寒い地域では、気温の上昇や餌となる昆虫の発生時期に合わせて、繁殖の開始が遅くなることがあります。
また、同じ地域でも、春先の気温や天候によって巣作りや産卵の時期が変わる場合があります。
そのため、スズメの巣立ち時期を考える際は、全国共通の日付ではなく、地域ごとの季節の進み方を目安にするとよいでしょう。
スズメは年に何回繁殖する?巣立ち時期が複数ある理由
スズメは、1年の繁殖期に複数回子育てをすることがあります。
1回目の繁殖でヒナが巣立った後、再び産卵して次のヒナを育てる場合があるのです。
このため、春に巣立ちを見かけた場所で、夏にもヒナの鳴き声が聞こえてくることがあります。
繁殖回数は、地域や餌の状況、天候などによって異なります。
また、すべてのつがいが複数回繁殖するわけではありません。
自宅にスズメの巣がある場合は、一度ヒナが巣立ったからといって、すぐに巣の利用が終わったと判断しないようにしましょう。
スズメは生まれてから何日で巣立つ?成長過程と巣立ちのサイン

スズメのヒナは、孵化してからおよそ14〜16日で巣立つことが多いとされています。
生まれたばかりのヒナは羽がほとんどなく、目も開いていません。
それでも、親鳥から餌をもらいながら急速に成長し、約2週間で巣の外へ出られるようになります。
ここでは、卵から巣立ちまでの成長過程や、巣立ちが近づいたときの特徴をご紹介します。
卵から巣立ちまで何日かかる?成長過程を一覧表で解説
スズメは、1回の繁殖で一般的に4〜6個程度の卵を産みます。
産卵後は親鳥が卵を温め、約12日で孵化します。
その後、ヒナは約2週間を巣の中で過ごし、羽や体が成長すると巣立ちを迎えます。
成長過程を一覧表にまとめました。
| 成長段階 | 日数の目安 | ヒナの様子 |
|---|---|---|
| 産卵・抱卵 | 抱卵開始から約12日 | 親鳥が卵を温める |
| 孵化直後 | 生後0〜3日ごろ | 羽がほとんどなく、親鳥から餌をもらう |
| 成長期 | 生後4〜10日ごろ | 羽が伸び、体が大きくなる |
| 巣立ち前 | 生後11〜13日ごろ | 羽が生えそろい、動きが活発になる |
| 巣立ち | 生後14〜16日ごろ | 巣の外へ出て、飛ぶ練習を始める |
| 巣立ち後 | 約1週間〜10日程度 | 親鳥から餌をもらいながら自立に向かう |
※日数には個体差があります。巣立ちまでに約14〜18日かかる場合もあります。
抱卵期間と孵化後の成長期間を合わせると、卵を温め始めてから巣立ちまでは、およそ1か月弱が目安になります。
ただし、産卵には数日かかるため、最初の卵が産まれた日から数える場合は、もう少し長くなることもあります。
小さなヒナが短期間で成長する姿には、生命力の強さを感じますね。
巣立ちが近いヒナに見られるサインとは?
スズメのヒナは、成長するにつれて羽が生えそろい、巣の中での動きも活発になります。
巣立ちが近づくと、次のような様子が見られることがあります。
- 羽や翼が発達し、親鳥に近い姿になる
- 巣の入り口付近から顔を出す
- 巣の中で体を動かしたり、羽ばたいたりする
- 親鳥が餌を運ぶと、活発に鳴いて反応する
ただし、こうした行動が見られたからといって、必ずその日のうちに巣立つわけではありません。
巣の場所やヒナの成長具合によっても違いがあります。
また、巣立ちの瞬間を見たいからといって、巣をのぞき込んだり、ヒナに触れたりすることは避けましょう。
親鳥が警戒して巣に近づけなくなる可能性があります。
スズメの子育てを観察するときは、少し離れた場所から静かに見守ることが大切です。
巣立ち前後の親鳥の行動
スズメの子育てでは、オスとメスが協力してヒナに餌を運びます。
特にヒナが小さい時期には、昆虫などの栄養豊富な餌を何度も巣へ運び、成長を支えています。
巣立ちが近づくと、親鳥は巣の周辺でヒナを見守る姿を見せることもあります。
そして、ヒナが巣から出た後も、子育てはすぐには終わりません。
まだ十分に飛べないヒナのもとへ餌を運び、少しずつ自分で餌を探せるようになるまで世話を続けます。
つまり、スズメにとって巣立ちは子育ての終わりではなく、独り立ちに向けた新しい段階の始まりなのです。
巣立ったスズメはどうなる?親鳥から独り立ちするまで

巣立ったばかりのスズメは、まだ飛ぶのが上手ではありません。
低い枝にとまったり、地面をちょこちょこと歩いたりしながら、少しずつ行動範囲を広げていきます。
この時期は親鳥による世話が続くため、巣立ったヒナが1羽でいるように見えても、すぐに親鳥とはぐれたとは限りません。
巣立ったスズメは何日で独り立ちする?
スズメのヒナは、巣立ち後も約1週間〜10日程度、親鳥から餌をもらいながら成長していきます。
ただし、独り立ちまでの期間には個体差があり、親鳥と過ごす期間がさらに長くなる場合もあります。
巣立ち直後は、自分で十分な餌を見つけることができません。
そのため、親鳥から餌をもらいながら、周囲にある食べ物や危険なものを少しずつ学んでいきます。
やがて自分で餌を探す機会が増え、親鳥に頼らず行動できるようになります。
なお、「巣立ち」と「独り立ち」は同じ意味ではありません。
巣立ちは巣の外へ出ることを指し、独り立ちは親鳥に頼らず生活できるようになることを指します。
この違いを知っておくと、巣立ったばかりのヒナの行動も理解しやすくなりますね。
巣立ち後も親鳥は餌を与える?ヒナの成長と行動
巣立ったヒナは、親鳥の姿を見つけると大きく口を開けて餌をねだることがあります。
親鳥はヒナのいる場所へ近づき、くちばしから餌を与えます。
この時期のヒナは、くちばしの付け根に黄色い部分が残っていることが多く、成鳥との見分け方の一つになります。
また、羽が生えそろっていても、尾が短かったり、全体的に丸みを帯びた姿をしていたりすることがあります。
巣立ち後は、親鳥について移動したり、低い枝から別の枝へ飛び移ったりしながら、少しずつ飛ぶ力を身につけていきます。
やがて自分で種子や昆虫などを探せるようになり、親鳥からの給餌も減っていきます。
その後は、ほかの若いスズメと一緒に行動する姿が見られることもあります。
巣立ち後のスズメは元の巣に戻ってくる?
スズメのヒナは、巣立った後、基本的には巣の外で生活するようになります。
ただし、巣立ち直後に巣の近くで過ごしたり、周辺に戻ってきたりすることはあります。
また、親鳥が同じ場所で再び繁殖する場合もあります。
そのため、巣が静かになったからといって、すぐに利用が終わったとは限りません。
自宅の軒下や屋根の隙間にスズメの巣がある場合は、巣立ち後もしばらく様子を確認するとよいでしょう。
特に、巣の撤去を考えている場合は、卵やヒナが残っていないことを十分に確認する必要があります。
巣立ったスズメのヒナを見つけたら?正しい対応方法

春から夏にかけて、庭先や道路、公園などでスズメのヒナを見つけることがあります。
まだ上手に飛べず、地面でじっとしている姿を見ると、「助けてあげた方がいいのかな?」と心配になりますよね。
しかし、巣立ったばかりのヒナは、地面にいること自体が異常とは限りません。
親鳥が近くで見守っている可能性もあるため、まずは落ち着いて状況を確認することが大切です。
地面にいるスズメのヒナを見つけたらどうする?
地面にいるスズメのヒナを見つけた場合は、すぐに拾い上げず、少し離れた場所から様子を見ましょう。
巣立ち直後のヒナは、飛ぶ力が十分ではないため、地面に降りて休んでいることがあります。
親鳥はヒナの鳴き声を頼りに居場所を確認し、餌を運んでくることがあります。
ところが、人が近くにいると、親鳥が警戒して近づけなくなる場合があります。
そのため、ヒナに目立ったけががなければ、基本的にはその場を離れて見守ることが大切です。
ただし、道路の真ん中など、車や人に踏まれる危険がある場所にいる場合は、状況に応じて近くの安全な場所へ移すことも考えられます。
移動させる場合は、親鳥が見つけられるよう、元の場所から大きく離さないことが重要です。
近くの茂みなど、外敵から見つかりにくい場所を選びましょう。
なお、羽がほとんど生えていない小さなヒナは、巣立ち前に落下した可能性があります。巣立ったヒナとは状況が異なるため、同じ対応を当てはめないようにしてください。
親鳥が見当たらない場合は?ヒナを保護する判断の目安
ヒナの近くに親鳥が見当たらないと、置き去りにされてしまったのではないかと心配になるかもしれません。
しかし、親鳥は餌を探しに行っていたり、人の気配を警戒して離れていたりする場合があります。
そのため、親鳥が見えないという理由だけで、ヒナを保護する必要があるとは限りません。
まずはヒナから十分に離れ、親鳥が戻ってくるかを確認しましょう。
一方、次のような状態が見られる場合は注意が必要です。
- 出血している、翼や脚に明らかな異常がある
- ぐったりしていて、ほとんど動かない
- 猫などに襲われた可能性がある
- 羽がほとんどなく、巣立ち前に落下したと考えられる
このような場合は、自己判断で飼育を始めるのではなく、自治体の野生鳥獣担当窓口などに相談してください。
野鳥の捕獲や飼育は、鳥獣保護管理法によって原則として制限されています。
かわいそうだからと自宅へ連れて帰ることが、必ずしもヒナのためになるとは限りません。
ヒナの状態を確認し、必要に応じて専門の窓口へ相談することが大切です。
巣立ったヒナに餌や水を与えてもいい?
巣立ったばかりのヒナを見つけると、つい餌や水を与えたくなることがありますよね。
しかし、親鳥が世話をしているヒナに、人が餌や水を与える必要はありません。
スズメのヒナは、成長段階に応じて親鳥から適切な餌をもらっています。
人が与えた食べ物がヒナに適しているとは限らず、無理に水を飲ませることも危険です。
また、人がヒナの近くに居続けると、親鳥が近づけなくなる可能性があります。
そのため、健康そうな巣立ちビナを見つけた場合は、餌や水を与えるよりも、親鳥が世話を続けられる環境を保つことが大切です。
家にスズメが来ると、つい餌をあげたくなったりしませんか?
スズメの餌やりについては、こちらの記事でも詳しくまとめていますので、参考にしてくださいね。
スズメの巣立ちが終わったら?巣の確認と撤去の注意点

自宅の軒下や屋根の隙間にスズメが巣を作った場合、巣立ち後の対応が気になる方も多いのではないでしょうか。
スズメは、人間の住居に近い場所を巣作りに利用することがあります。
屋根の隙間や軒下などは、雨風を避けやすく、外敵から身を守る場所にもなります。
ただし、巣の撤去を考えている場合は、ヒナが巣立ったかどうかを慎重に確認する必要があります。
スズメの巣立ちが終わったか確認する方法
スズメの巣立ちが終わったかどうかを確認する際は、まず巣の周辺を観察しましょう。
巣立ち前には、親鳥が何度も餌を運び、巣の中からヒナの鳴き声が聞こえることがあります。
巣立ち後は、こうした行動が少なくなり、巣の周辺が静かになる場合があります。
ただし、鳴き声が聞こえなくなったからといって、すべてのヒナが巣立ったとは限りません。
まだ巣の中にヒナが残っている可能性や、親鳥が再び繁殖を始める可能性もあります。
そのため、巣の撤去を考えている場合は、卵やヒナが残っていないことを十分に確認する必要があります。
確認のために巣を壊したり、親鳥を追い払ったりすることは避けましょう。
巣立ち後の巣は撤去してもいい?
スズメの巣は、卵やヒナがいないことを確認できれば、撤去できる場合があります。
ただし、巣の中に卵やヒナがいる場合は注意が必要です。
日本では、鳥獣保護管理法により、野鳥の捕獲や鳥類の卵の採取などが原則として禁止されています。
卵やヒナがいる巣を撤去することで、それらを傷つけたり捕獲したりする場合は、許可が必要になることがあります。
そのため、巣の中に卵やヒナがいる場合は、基本的には巣立ちまで見守りましょう。
また、巣が高い場所にある場合は、無理に確認や撤去を行わないことも大切です。
撤去方法に迷う場合は、自治体の担当窓口や専門業者に相談すると安心です。
スズメと共存するためにできること
スズメは、昔から私たちの生活に寄り添ってきた身近な野鳥です。
住宅街や公園、農村など、さまざまな場所で生活しています。
庭に草木があり、昆虫や種子などの餌が得られる環境は、スズメにとっても生活しやすい場所になります。
スズメと共存するためには、必要以上に巣へ近づかず、子育て中の親鳥を驚かせないことが大切です。
また、巣立ったばかりのヒナを見つけた場合も、むやみに触れず、親鳥が世話を続けられるように見守りましょう。
スズメの子育てを身近で観察できることは、自然の営みを知る貴重な機会でもあります。
無理に人の手を加えるのではなく、適切な距離を保ちながら見守っていきたいですね。
スズメの巣立ちに関するよくある質問

ここまで、スズメの巣立ち時期や成長過程、巣立ち後の対応についてご紹介しました。
最後に、巣立ちに関して気になりやすい疑問をまとめました。
スズメの巣立ちは朝と夕方のどちらが多い?
スズメが巣立つ時間帯は、個体や巣の状況によって異なります。
朝に巣立つ様子が観察されることもありますが、すべてのスズメが朝に巣立つわけではありません。
また、巣立ちの時間帯を一律に決められるほどの情報は限られています。
巣立ちを観察したい場合は、時間帯を決めつけず、親鳥やヒナの行動を離れた場所から見守るとよいでしょう。
巣立ったヒナがうまく飛べないのはなぜ?
巣立ったばかりのヒナは、羽が生えそろっていても、飛ぶ力や体の動かし方が十分に発達していないことがあります。
そのため、地面に降りたり、低い枝にとまったりしながら、少しずつ飛ぶ練習をします。
親鳥はその間も餌を運び、ヒナの成長を支えています。
うまく飛べないからといって、必ずしもけがをしているわけではありません。
目立った異常がなければ、基本的には離れた場所から見守りましょう。
スズメのヒナが1羽だけ残っている場合はどうする?
ほかのヒナが巣立った後も、1羽だけ巣に残っていることがあります。
ヒナの成長には個体差があるため、同じ巣で育っていても、巣立つタイミングが異なる場合があります。
そのため、1羽だけ残っているからといって、すぐに助け出す必要はありません。
親鳥が餌を運んでいる場合は、引き続き世話をしている可能性があります。
巣をのぞき込んだり、ヒナを無理に外へ出したりせず、静かに見守りましょう。
まとめ|スズメの巣立ち時期を知ってヒナを温かく見守ろう
スズメの巣立ちは、主に春から夏にかけて見られます。
地域や繁殖のタイミングによって違いはありますが、早い時期には4月ごろから巣立ちが始まり、夏まで続くこともあります。
今回ご紹介したポイントをまとめると、次のとおりです。
- スズメの巣立ちは、主に春から夏にかけて見られる
- 卵は約12日で孵化し、ヒナは生後約14〜16日で巣立つ
- 巣立ち後も、約1週間〜10日程度は親鳥による世話が続く
- 地面にいるヒナは、すぐに拾わず、離れた場所から見守る
- 巣を撤去する際は、卵やヒナが残っていないことを確認する
スズメの巣立ちは、身近な場所で自然界の営みを感じられる大切な出来事です。
まだ飛ぶのが上手ではないヒナを見ると心配になることもありますが、親鳥に見守られながら少しずつ成長している場合もあります。
私たちも適切な距離を保ち、スズメたちが安心して子育てできる環境を大切にしていきたいものですね^^

