地震や台風、豪雨など、私たちの生活にいつ起きてもおかしくない自然災害。
だからこそ、日頃からイザ!という時のために備えておくことはとても大切ですね。
この記事では、「防災の日」にちなんで、家庭・一人暮らし・ペットなど、さまざまなライフスタイルに対応した防災グッズの必要なものを詳しくご紹介します。
2025年最新版の情報として、防災リュックに入れておきたいアイテムや選び方のポイントも徹底解説していきます。
防災の日とは?
「防災の日」は、毎年9月1日に定められており、日本全国で防災意識を高めるきっかけとなる大切な日です。
この日は、1923年に関東地方を襲った大地震「関東大震災」が発生した日でもあります。
甚大な被害をもたらしたこの地震を忘れずに、災害への備えを常に意識するために、防災の日は設けられました。
地震だけでなく、台風や豪雨などの自然災害が多発する日本においては、日頃の備えが命を守るカギとなります。
個人、家庭、地域が一体となって防災の重要性を再認識する日として、学校や企業、自治体でもさまざまな取り組みが行われています。
また、防災の日を含む1週間(8月30日〜9月5日)は「防災週間」とされており、全国で防災訓練や啓発活動が集中的に行われるなど、実践的な防災意識を高める絶好の機会でもあります。
いつ・なぜ制定されたのか
防災の日は、1960年(昭和35年)に日本政府によって正式に制定されました。
制定の背景には、関東大震災をはじめとする自然災害の教訓を生かし、災害に対する国民の意識を高めたいという強い意図がありました。
特に日本は地震大国とも言われるほど、地殻変動が活発な地域に位置しており、毎年のように自然災害に見舞われています。
そうした中で、防災の日を通じて「もしも」に備えることの重要性を広く伝え、災害に強い社会を築くことが求められてきました。
また、学校教育でもこの日を機に防災訓練が行われ、子どもたちにも命を守る行動を学ばせる大切な日として根付いています。
防災週間に何をすべきか
防災週間は、防災意識を日常に浸透させるための強化期間です。
この期間中には、国や自治体、学校、企業などでさまざまな防災関連のイベントや避難訓練が行われます。
たとえば、実際の避難経路を確認しながら行う避難訓練、防災グッズや非常食の展示、防災セミナーなどが開催され、実践的な知識を学ぶ機会が多く設けられます。
個人や家庭では、防災リュックの中身を見直したり、懐中電灯や非常食の賞味期限をチェックしたりすることが推奨されます。
また、家族やパートナーと一緒に避難場所や連絡手段について話し合い、災害発生時にどう動くかをあらかじめシミュレーションしておくことも非常に重要です。
さらに、スマートフォンの防災アプリや災害情報通知の設定も、この機会に再確認しておくとよいでしょう。
防災グッズの基本持ち物リスト
いざという時に備えて準備しておきたい防災グッズ。
しかし、「何を用意すればよいのか分からない」と悩む方も多いのではないでしょうか。
災害時には、ライフラインが断たれたり、避難生活を余儀なくされたりすることが想定されます。
そのような状況下でも、最低限の生活を維持するために「防災リュック」の中身は非常に重要です。
まずは、
飲料水や非常食、懐中電灯、モバイルバッテリーなど、生きるために欠かせないアイテムを中心に準備しましょう。
さらに、自分や家族の年齢や健康状態、生活スタイルに合わせて、薬や衛生用品、着替えなどを加えることで、より実用的な備えになります。
あらかじめリスト化しておくと、定期的な見直しもしやすくなりますし、非常時に冷静な判断がしやすくなります。
この記事では、基本アイテムから応用的なものまで、防災グッズの選び方や活用方法についても詳しく紹介していきます。
最低限必要なもの10選
災害時に命を守るために、最低限そろえておきたい防災グッズを10点厳選しました。
これらは避難所生活や停電・断水といったインフラが止まった状況でも、最低限の生活を維持するために欠かせないものばかりです。
家族の人数や年齢構成に応じて量を調整し、リュック1つにまとめておくと緊急時にすぐ持ち出せます。
1. 飲料水(1人1日3Lを目安に)
体にとって最も重要なのが水分です。災害時には給水がストップする可能性があるため、1人あたり1日3リットルを目安に、最低でも3日分(計9L)を備蓄しておくと安心です。ペットボトルや非常用保存水がおすすめです。
2. 非常食(カンパン、レトルト、栄養補助食品など)
炊事ができない状況でも食べられる食品を中心に用意しておきましょう。カンパンやアルファ米、レトルト食品、缶詰、栄養補助食品、ゼリー飲料など、調理不要で長期保存が可能なものが適しています。
3. 懐中電灯・LEDランタン
停電時の照明確保には必須です。LEDランタンは広範囲を照らせるため、避難所や車中泊でも重宝します。できれば電池不要の手回し式やソーラー充電対応のタイプも備えておくと安心です。
4. 乾電池
懐中電灯やラジオなど、電池を使う機器のために多めに用意しましょう。使用する機器のサイズ(単三・単四など)に合わせた電池をストックしておくことが重要です。
5. モバイルバッテリー
連絡手段や情報収集に欠かせないスマートフォンを長時間使用するために、モバイルバッテリーは必須です。容量10,000mAh以上のものが理想で、太陽光充電ができるタイプも便利です。
6. 常備薬・救急セット
持病のある方は常備薬を数日分用意しましょう。加えて、絆創膏、消毒液、包帯、解熱鎮痛剤などを含んだ救急セットも用意しておくと、ケガや体調不良時に対応できます。
7. ウェットティッシュ・マスク
水が使えない状況での衛生管理に役立ちます。手や体を拭いたり、トイレの後の処理に使えるほか、マスクは感染症対策や避難所でのプライバシー確保にも有効です。
8. タオル・下着・衣類
着替えができない状態が続くと、体調を崩したり衛生面の問題が起こることがあります。コンパクトにまとめた着替えセットをリュックに入れておくと安心です。
9. 携帯用トイレ・ポンチョ
トイレが使用できない事態に備えて、簡易トイレは必需品です。また、ポンチョは雨天時の移動時や、着替えの目隠しとしても使える多用途アイテムです。
10. 貴重品(現金、小銭、保険証のコピー)
停電や通信障害でキャッシュレス決済が使えない場合に備えて、現金(特に小銭)を用意しましょう。加えて、身分証や健康保険証のコピーもあるとスムーズに支援が受けられます。
あると便利なグッズ
防災リュックには、命を守る「必需品」だけでなく、あると便利な「快適さ」を補うアイテムも一緒に準備しておくと、避難生活の質が大きく変わります。
災害時は不安やストレスが大きく、音・臭い・寒さなど些細なことが心身に大きな負担をかけることも。
以下のような便利グッズは、避難所や車中泊、断水時など、さまざまな場面で役立ちます。
・ラジオ付きライト:情報収集と照明を一体化したアイテム。手回し発電タイプなら電池切れの心配も少ないです。
・耳栓:避難所など騒音がある環境での睡眠や休息時に、音を遮断して安眠を助けてくれます。
・ガムテープ:壊れた道具の補修、目隠し、封をするなど多用途に活用可能。布タイプが丈夫でおすすめです。
・軍手:避難時にがれきやガラスなどの危険物から手を守るための基本装備。滑り止め付きが便利です。
・ホイッスル:瓦礫の中などで助けを呼ぶ際に役立ちます。小型で軽量なため、常に身につけておくとよいです。
・サランラップ:お皿の代用として使用すれば洗い物が不要になり、水の節約にもつながります。傷口の応急処置などにも使える万能グッズです。
・赤ちゃん・高齢者用グッズ:家族に乳幼児や高齢者がいる場合は、紙おむつ、ミルク、介護用おむつ、補聴器用の電池など、それぞれの必要品を個別にリストアップして備えておきましょう。
タイプ別おすすめ防災グッズ
災害時に本当に必要となる防災グッズは、家族構成やライフスタイル、住環境によって大きく変わってきます。
例えば、赤ちゃんや高齢者がいる家庭では医療用品や日常ケア用品の優先度が高くなり、ペットを飼っている場合には人間用とは別にペット専用の備えも必要です。
また、一人暮らしの方には省スペースかつ効率的なアイテムが求められます。
ここでは、「家庭」「女性」「子ども」「ペット」「一人暮らし」といったタイプ別に、防災グッズの選び方やおすすめアイテムを詳しくご紹介します。
家族で使うなら?大人2人+子ども
家族全員が数日間安全に過ごせるよう、防災グッズはできるだけ実用的かつ十分な量を確保しておきましょう。
大人2人と子ども1人の家庭では、飲料水や非常食は3人分×3日〜7日分を目安に備蓄するのが理想的です。
小さなお子さまがいる場合には、カンパンやアルファ米のような定番非常食だけでなく、子どもが食べ慣れたお菓子やスティックゼリー、ジュースなども準備しておくと安心です。
また、避難所生活ではストレスがかかるため、子ども用のおもちゃや絵本、ぬいぐるみなど、心を落ち着かせるアイテムもあると役立ちます。
乳児がいる家庭では、粉ミルク・哺乳瓶・使い捨て哺乳瓶・離乳食・紙おむつ・おしりふき・赤ちゃん用の衣類や防寒具も忘れずに用意しましょう。
さらに、子ども用の医薬品や体温計、熱さまシート、絆創膏など、年齢に合わせた医療品の備蓄も重要です。
女性におすすめの防災セット
女性が災害時に安心して過ごすためには、一般的な防災グッズに加えて、女性ならではの必需品も準備しておくことが重要です。
特に避難所ではプライバシーの確保が難しい場面もあるため、心身ともに安心できる備えが求められます。
生理用品は1周期分以上、ナプキン・タンポン・おりものシートなどを複数種類備えておくと安心です。
また、替えのショーツや使い捨て下着も用意しておけば衛生的に過ごせますよ。
そのほか、洗顔シートやメイク落としシート、ドライシャンプー、ヘアゴム、髪留め、マスクなどの身だしなみ用品も非常に役立ちます。
避難生活が長期化した場合でも、最低限のスキンケアや整容ができるだけで、精神的な安心感が大きく違ってきますよ。
さらに、防犯対策として防犯ブザーや小型の鍵付きポーチ、目隠し用の大きめのバスタオル、折りたたみミラーなども持っておくと便利です。
ペットがいる家庭の防災対策
ペットも大切な家族の一員です。
災害時にはペットの安全も守れるよう、人間用の防災セットとは別に、専用の準備が必要です。
最低限、ペットの食事と水は3日分以上、できれば7日分以上を準備しておきましょう。
ドライフードや缶詰、保存しやすいおやつ類もあると便利です。
水も人間用とは別に備蓄しておくことをおすすめします。
避難所ではペットが自由に行動できないため、持ち運び可能な折りたたみケージやクレート、リード、トイレシート、排泄物処理用の袋、ペット用のタオルやブランケットも揃えておくと安心です。
また、迷子になってしまったときのために、首輪に名前・連絡先を記した迷子札をつけておくとともに、写真付きのペットプロフィールやワクチン接種証明書のコピーも防災セットに加えておきましょう。
ペット用の常備薬や消毒液も忘れずに。
一人暮らし向けのコンパクトセット
一人暮らしの場合、防災グッズはできるだけ軽量・省スペースかつ多機能なものを選ぶことがポイントです。
自分ひとりで持ち運べることを前提に、リュック一つに収まるように優先度を考えてパッキングする必要があります。
まずは基本的な飲料水・非常食・ライト・モバイルバッテリー・救急セットなど、最小限でかつ実用性の高いアイテムを中心に揃えましょう。
特に自炊が困難になるケースを想定して、温めなくてもすぐに食べられる食品(缶詰、ゼリー飲料、栄養バーなど)を多めに用意するのがコツです。
また、緊急時のコミュニケーション手段としてスマホの充電を保つためのモバイルバッテリーは大容量タイプを選ぶと安心です。
防犯意識も高めて、防犯ブザーや簡易鍵、スモークシートなども備えておくと良いでしょう。
さらに、情報収集のためにAM/FMラジオ付きのLEDライト、頭につけられるヘッドライトなども便利です。
災害用のアプリもあらかじめスマホに入れておくと、有事の際に活躍します。
市販の防災セットは買うべき?
防災グッズを一つひとつ揃えるのは手間も時間もかかり、何を選べばいいのか迷ってしまうという方も多いのではないでしょうか。
そんなときに便利なのが、あらかじめ必要なアイテムが揃った「市販の防災セット」です。
市販のセットは、防災士や専門機関の監修を受けた内容になっていることも多く、初心者でも安心して使えるように構成されています。
ただし、万人向けに作られているため、すべての人のライフスタイルや家族構成にぴったりとは限りません。
購入前には中身をしっかり確認し、自分の生活に合った内容かどうかをチェックすることが大切です。
セット商品のメリット・デメリット
防災セットの最大のメリットは、必要なアイテムが最初からまとまっているため、短時間で準備を整えられる点です。
特に仕事や育児で忙しい方には、選ぶ手間が省けるのは大きな利点です。
さらに、信頼できるメーカーや専門家が監修しているものも多く、品質の面でも安心感があります。
防災バッグに入った状態で届くため、そのまま保管しておくだけでOKという手軽さも魅力です。
一方で、デメリットもあります。
たとえば「自分には必要ないアイテムが含まれている」「家族の人数や年齢に合っていない」「内容が簡略化されすぎている」といったケースもあります。
特に小さな子どもや高齢者がいる家庭、持病がある方などは、必要な医薬品やケア用品が含まれていないこともあるため、カスタマイズが前提と考えておくと良いでしょう。
価格帯もピンキリで、安すぎるセットには品質が不安なアイテムが入っていることもあるので要注意です。
楽天で人気の防災セット3選
楽天市場には、防災士監修の信頼性が高いセットや、実際に災害現場で役立つと評判の防災グッズが多数ラインナップされています。
ここでは特にレビュー評価の高い3商品をご紹介します。
・LA・PITA(ラピタ)防災セット
プロの防災士が監修したセットで、機能性・デザイン性ともに高評価。おしゃれでスタイリッシュな見た目ながら、中身は充実しており、災害時に本当に使える実用性が魅力です。家族用・一人暮らし用など種類も豊富です。
・アイリスオーヤマ防災グッズ
生活用品メーカーとして知られるアイリスオーヤマが手がける防災セットは、コスパの良さと信頼性がポイント。必要なアイテムが過不足なく揃っていて、初めての防災準備にも最適です。防寒具や保存水付きのバリエーションもあり、選びやすいのが特徴です。
・Defend Future 防災リュック
実用性を重視したコンパクトな防災セットで、軽量設計ながら必須アイテムはしっかりカバー。シンプルで使いやすく、特に一人暮らしや高齢者向けに人気があります。見た目もスマートで、部屋に置いておいても目立ちにくいのが嬉しいポイントです。
これらの防災セットは、レビュー数や満足度の高さからも人気の高さがうかがえます。
防災の日や防災週間をきっかけに、こうした市販のセットを活用しながら、自分に合った備えを見直してみてはいかがでしょうか。
防災グッズの見直しポイント
防災グッズは「一度そろえれば安心」というものではありません。
せっかく万が一に備えて準備していても、食品や飲料水が古くなっていたり、乾電池やバッテリーが使えなくなっていたりすれば、いざというときに役に立たない恐れがあります。
特に長期間放置されたままの防災グッズは、知らないうちに劣化していることも多いため注意が必要です。
防災は「準備」と「見直し」のセットが大切。
季節や家族の状況に応じて、定期的に中身をチェックし、必要に応じて入れ替えや補充を行いましょう。
賞味期限や電池切れのチェック
防災グッズの中でも特に重要なのが、食料や水の賞味期限です。
非常食や保存水は長期保存できるとはいえ、期限があるものがほとんど。
最低でも半年〜1年に一度は中身を確認し、期限切れのものは早めに家庭で消費して、新しいものに入れ替えるようにしましょう。
また、乾電池やモバイルバッテリーなどの電源系も、長期間の保管で劣化することがあります。
定期的に動作確認をし、使用期限や充電状態をチェックすることが重要です。
特にモバイルバッテリーは、リチウムイオン電池が使用されているものが多く、充電せずに放置すると劣化して使えなくなるケースもあるため、注意が必要です。
家族構成・ライフスタイルの変化に対応
防災グッズの内容は、家族構成や生活スタイルによっても変化するべきです。
たとえば、赤ちゃんが生まれた場合には、ミルクやおむつ、おしりふきなどのベビー用品が必要になります。
また、高齢の家族と同居するようになった場合には、持病の薬や入れ歯用の洗浄剤、歩行補助具の代用品などを用意しておくと安心です。
引っ越しや住まいの環境が変わったときも見直しのチャンス。
避難場所が変わったり、避難経路が異なったりすることもあるため、非常持ち出し袋の内容だけでなく、避難のシミュレーションも家族で共有しておくと良いでしょう。
ペットを飼い始めた場合も、ペット用の食料やトイレ用品などを追加することを忘れずに。
あとがき
防災の日をきっかけに、家族全員で防災について話し合い、防災グッズを準備・見直すことはとても重要です。
災害はいつ起きるか分かりません。
「もしも」に備える意識を持つことが、命を守る行動につながります。
防災用品は100均のダイソーでも色々な商品が扱われています。
今日からできる備えを一歩ずつでも始めましょう^^