新築の家に住み始めて間もないのに、「ミシッ」「バキッ」といった不思議な音が聞こえて不安になったことはありませんか?
これは「家鳴り」と呼ばれる現象で、多くの住宅で起こる自然な音です。
とはいえ、新築なのにこんな音がするのは問題があるのでは…と気になってしょうがないですよね。
この記事では、家鳴りとは何かという基本から、原因、注意すべきサイン、そして実際にできる対策まで詳しく解説していきます。
家鳴りに悩む方にとって、安心と納得を得られる内容になっていますので、ぜひ最後までお読みください。
家鳴りとは?基本的な解説
家鳴りの読み方と定義
「家鳴り(いえなり)」とは、家の構造部分から聞こえてくる音のことを指します。
木材や建材が収縮・膨張したり、建物が微妙に動いたときに生じる音で、特に木造住宅ではよく見られる現象です。
「ミシッ」「パキッ」など、乾いた音が多く、昼夜問わず発生することがあります。
家鳴りの種類と現象
家鳴りにはさまざまな種類があります。
例えば、梁や柱の接合部がわずかに動いて鳴る音や、床板がきしむ音などが挙げられます。
また、天井や壁の裏側から響いてくるように感じることもあり、場所の特定が難しいこともあります。
このように、音の種類や場所によって、発生原因も異っています。
新築でも家鳴りが増えた理由
近年の新築住宅では、省エネ性や気密性が高くなったことにより、湿気や温度の変化が建物に与える影響も大きくなっています。
また、乾燥が不十分なまま施工されることもあるため、新築でも家鳴りが発生しやすいのです。
素材や構造の変化により、音がより敏感に感じられる場合もあります。
家鳴りの音の大きさと影響
家鳴りの音は小さな「ミシッ」という音から、まるで何かが壊れたかのような「バキッ」とした大きな音までさまざまです。
音が大きいと、住んでいる人の不安も増しますが、ほとんどの場合、構造的な問題ではありません。
ただし、繰り返し特定の場所から大きな音がする場合には注意が必要な場合があります。
家鳴りの原因を探る
温度と湿度の変化が与える影響
家鳴りの主な原因のひとつは、室内外の温度や湿度の変化です。
特に朝晩の気温差が激しい季節には、建材が伸び縮みして音が発生します。
木材は湿気を吸収したり放出したりする性質があるため、環境の変化に敏感に反応するのです。

木材や建材の収縮・膨張のメカニズム
木材は乾燥すると収縮し、湿気を含むと膨張します。
この繰り返しによって、接合部にわずかなズレが生じ、音が鳴ります。
また、金属部分が温度によって膨張・収縮すると、摩擦や反動で音が出ることもあります。
こうした現象は自然なものですが、頻繁に大きな音がする場合は構造のゆるみも疑われます。
地震や揺れとの関係
地震や交通による微細な揺れも、家鳴りの一因になります。
特に耐震構造に工夫が施された新築住宅では、揺れに対応するために建物がわずかに動く設計になっており、それが音として現れることがあります。
大きな地震の後に家鳴りが増えた場合は、一度点検を受けることをおすすめします。
適切な配置と施工の重要性
家鳴りを防ぐためには、設計段階での材質の選定や、施工の精度が非常に重要です。
適切な間隔で梁を配置したり、乾燥が進んだ材料を使ったりすることで、音の発生を抑えることができます。
また、しっかりと締められたボルトや釘の状態も関係してきます。
新築における家鳴りの事例
新築マンションの家鳴り事例
マンションでも、天井裏や壁の中から音がすることがあります。
鉄筋コンクリート造であっても、内装材に木材が使われている場合には家鳴りが発生することがあります。
特に床と壁の境界部分で起こるケースが多く報告されているようです。
木造住宅の家鳴りの影響
木造住宅では家鳴りが特に起こりやすく、夜間の静かな時間帯に気になるという声も少なくありません。
構造がしっかりしていても、梁や柱が動いて音が鳴ることは避けられない部分もあります。
大きな問題でない場合が多いですが、心理的なストレスの方に注意が必要です。
こんな時に音が鳴る、何時くらいに音が鳴るなどを確認してみてください。
気候や温度などで家鳴りが起きているということに気づくと、不安な気持ちもなくなっていくかもしれません^^
特殊な外壁塗装の影響
断熱性の高い特殊な塗装や外壁材を使用した場合、室内外の温度差が大きくなり、それが建材の伸縮に影響を与えることがあります。
その結果、普段よりも音が目立ちやすくなるケースがあります。
注意が必要な家鳴りのサイン
バキッと音がする理由
突然「バキッ」と大きな音がする場合は、木材が一気に収縮したり、接合部に負荷がかかったりしている可能性があります。
建物の動きと連動して起こるため、何度も同じ場所から音がする場合は、早めに専門家に見てもらうと安心です。
大きい音の原因を特定する
音の大きさや場所が特定できる場合、建物のゆがみや劣化の兆候である可能性もあります。
見た目には異常がなくても、内部でズレが生じていることがあるため、定期的な点検を行いましょう。
放置するとどうなるか
家鳴りを放置しても構造に大きな問題が生じることは少ないですが、稀にシロアリの被害や湿気による腐食が原因で音が出ている場合もあります。
見えない部分の不具合が進行することもあるため、完全な放置ではなく、長く続くようであれば点検も考えてみてください。
家鳴りの対策と対処法
実践的な対処方法
まずは、湿度と温度を一定に保つことが効果的です。
除湿機や加湿器、エアコンの活用で室内環境を安定させると、音が軽減されることがあります。
また、防音材を使って響きを抑えることもひとつの方法です。
リフォームで解決できる場合
継続的に気になる音がある場合には、部分的なリフォームも検討されます。
床下の補強や、梁の固定具の見直しなど、小規模な工事で音を減らすことが可能です。
費用は内容によりますが、数万円〜数十万円程度が一般的です。
専門家への依頼のタイミング
音が大きい、頻繁に鳴る、地震後に増えたなどの状況がある場合は、専門の住宅診断士や工務店に依頼するのが安心です。
早めの調査で、問題の早期発見につながります。
点検と調査の重要性
定期的な点検は、家の健康を保つために欠かせません。
築年数に関わらず、音や違和感を感じたらプロに見てもらうことで、安心して住み続けることができます。
とくに新築でも気になる場合は、保証期間内で対応してもらえる可能性もありますので、家を建てたハウスメーカーなどに相談してみましょう。
あとがき
「新築なのに家鳴りがする…」という不安を抱えている方も多いかと思いますが、家鳴りは必ずしも欠陥やトラブルではありません。
自然現象として捉えつつ、気になる場合にはきちんと調査や対策をすることで、安心して暮らすことができます。
大切なマイホームを長く快適に保つために、ぜひ今回の記事を参考にしてくださいね。