家の中で見かけるコバエ。
あれ?みんな同じ虫じゃないみたい?
と見えることはありませんか?
実は、家の中で発生しやすいコバエは1種類ではありません。
家の中に発生しやすいコバエの種類やそれぞれの対策方法などについてまとめました。
家の中にいるコバエは種類が違う?みんな一緒なの?
コバエって1種類しかいないと思っていたら、何だか見た目の違うものが家の中を飛んでいるような?ということはないでしょうか?
実は、コバエというのは、「小さなハエをまとめてコバエ」と呼んでいるのですが、家の中に出やすいものだけでも1種類ではありません。
家の中に発生しやすいコバエで代表的なのものと、それぞれの特徴を見てみましょう。
ショウジョウバエ
ショウジョウバエの名前はほとんどの人が聞いたことがあると思いますが、家の中で特に多いのはこのショウジョウバエです。
腐敗や発酵臭に寄りつく習性があるので、熟して腐りかけてくる頃の果物や、キッチンの生ごみを特に好み、卵を産み付けて繁殖させてしまいます。
体の大きさは2mmほどで黄赤色の体。すばやく飛び回るのが特徴です。
食品以外にも、明かりに引き寄せられることも多いコバエです。
チョウバエ
体に毛があり、ふさふさしたような見た目が特徴です。
石けんのカスや皮脂などが好物なので、ヘドロのたまりやすい水場に発生することが多いコバエです。
体は少し大きめで5mmほどあり黒っぽい色。お風呂場やトイレでコバエをよく見かけるという場合は、このチョウバエのことが多いです。
夜行性なので日中は水場の壁などに止まっていることが多く、夜になると活発に動きだします。
ノミバエ
腐った植物、糞、食品などいろいろな場所を好んで産卵するコバエです。
体は黄色っぽいような茶色っぽいような色をしていて、飛び回る・歩くなどの行動がとても素早い動きが特徴のひとつです。
体の大きさは2~4mm。産卵場所が多いので、家の中のさまざまな場所で大量発生する可能性があります。
食品に卵を産み付けることもあるので、体の中に幼虫が入ってしまった場合、腹痛や下痢などのハエ症と呼ばれる症状が出ることがあります。
キノコバエ
外に生息していることが多いコバエですが、明かりに誘われて家の中に入り込むことがあり、観葉植物で大量発生につながることがあります。
体の大きさは2~4mmで黒っぽい色。体が少し細長いのが特徴です。
コバエの中では人に与える害が少ないと言われていますが、観葉植物自体や、土に生えるキノコ類をエサとして好むので、部屋の中に植物を置いていると周りに寄ってきたり増えたりすることがあります。
家の中で発生しやすいコバエでは、このような種類が代表的です。
一般的なコバエは刺したりはしないので、人に大きな害を与える害虫でないと言われていますが、夏場の大量発生でハエ症という被害も出ることがあるので十分に注意しなければならないですね。
家の中にいるコバエは種類ごとの対策が必要?
家の中に増えやすいコバエは、ショウジョウバエ・チョウバエ・ノミバエ・キノコバエです。
1つの方法だけですべての種類の対策ができると良いのですが・・・
こっちには有効だけど、そっちにはダメ、と対策方法が違うものもあります。
なので、種類ごとに対策をする必要が出てくることもあるので、その方法をご紹介していきたいと思います。
ショウジョウバエ
ショウジョウバエは発酵した臭いに寄っていく習性があります。
キッチンの生ごみには要注意!コバエのエサが豊富な生ごみは、夏場は特に臭いがきつくなるので、すぐにコバエが寄っていき卵を産み付けてしまいます。
生ごみは家の中に溜めないことはもちろんですが、普段からふた付きのゴミ箱に捨てるようにしましょう。
また、熟したバナナなどの果物も大好きなので、コバエの多い季節だけでも冷蔵庫の中で保存するようにしましょう。
醤油などの調味料の出しっぱなしや、飲み終わったビールの空き缶を洗わずに置いておくとそこへもショウジョウバエが集まってしまいます。
食品類は冷蔵庫など、ゴミ類は家の中におかずにこまめに外の物置などに運ぶようにしましょう。
チョウバエ
チョウバエは家の中の水場に発生しやすいコバエです。
石けんカス・皮脂などを好んで食するので、ヘドロのたまりやすい排水溝などを汚したままにしておくと大発生につながることがあります。
お風呂場や洗面所の排水溝は定期的にヘドロを落とすようにしましょう。
長い針金の先がたわしになっている、排水溝のたわしで汚れを落としたり、パイプフィニッシュなどできれいにします。
トイレは水が入っているタンクの中から発生することもあるので、スポンジなどでこすって汚れを落としたり、細かい部分は古い歯ブラシなどできれいにしましょう。
ノミバエ
腐った植物や腐った食べ物、糞、食品など産卵場所がとにかく多いです。
飛ぶのも走るのも動きがすばやく、追いかけてもすぐに見失うことが多いので、やっつけるのも難しいコバエです。
それだけではなく、殺虫剤が効きにくくトラップ系のコバエ取りもほとんど効かないということもあります。
家の中で菌をばらまきやすく、食品に産み付けられた卵を食べてしまうと腹痛や下痢などの症状が出るハエ症になることもあります。
対策としては、食べ物を置きっぱなしにしない・植物はできるだけ外で育てる・おむつなどはふた付きゴミ箱へなどを徹底しましょう。
ペットが家の中にいる場合は、うんちをしたらすぐに処分というのも徹底してくださいね。
キノコバエ
家の中にいるキノコバエは、ほとんどが観葉植物などの土が原因となっています。
観葉植物自体を外に出して育てるか、それができない場合は土の入れ替えで対策をしましょう。
キノコバエは土の上(表面)から数センチ程度の深さまででしか繁殖でしないと言われています。
土を上から5センチ程度まで取り、その部分だけをキノコバエの栄養源にならない無機土に取り換えましょう。
また、受け皿に水がたまるのを防ぐために、お水のやりすぎにも注意が必要です。不衛生になりコバエが好む環境になりやすく、水場があることでチョウバエが寄ってくる可能性もあります。
このように、コバエにはそれぞれ好みや特徴があるので、発生しやすい場所と対策を普段からするようにしましょう。
家の中にいるコバエの種類すべての対策
家の中に発生しやすいコバエは1種類ではなく、その中で対策法もちょっと違う種類のコバエがいたりします。
ですが、基本的なコバエ対策でできることは、ほとんど同じです。
・ゴミをためない
・こまめな掃除をする
などを心がけてみてくださいね。
また、家の中にいるコバエの「最初の一匹は外からの侵入」と言われているので、窓や玄関など出入口での対策もしておきましょう。
窓の網戸はやぶれていないか?窓を開けた時に網戸との間に隙間はできていないか?などもチェックしてみてください。
コバエには好きな臭いと嫌いな臭いがあるので、窓や玄関などにコバエの嫌いな臭いのするもの(芳香剤やアロマなど)を置いておきましょう。
コバエ退治で有名なめんつゆトラップをしかけておくのも良いですが、置きにくい場所や見た目がちょっと・・・という場合は市販のコバエホイホイなども有効です。
また、粘着タイプのコバエ取りを、外からの侵入口あたりに置いたり吊るしておくのも良いですね。
こちらは薬剤などを使わないコバエ対策なので、赤ちゃんや高齢者がいる家庭では安心して使えますよ。
コバエは、
・家の中での繁殖を防ぐ
この2つが大切です。
もしも大量発生してしまった場合は、スプレーなどで一気に退治してしまうのが早くて確実です。
小さい子がいてスプレーは心配という場合は、ゴミなどを外に出し部屋の中をきれいにして、スプレーしてからすぐに外出する。帰宅後に窓を開けて換気。落ちているコバエを掃除機で吸うといったようにすると良さそうですね^^
あとがき
コバエは家の中で突然誕生するものではありません。
多くの場合、外から侵入した1匹がエサがある場所に卵を産み付け、それが原因で大量発生につながります。
コバエが好む臭いに引き寄せられ、そこをエサ場と判断して産卵してしまいます。
なので、臭いと汚れは部屋の中にためないようにしましょう。
家の周辺がコバエの発生しやすい環境になっていると、どうしても窓から入り込んできてしまいます。
そういった場合は、コバエの嫌いな臭いを侵入口あたりに置いておくようにしましょう。
コバエが嫌いな臭いであっても、人には良い香りというものがありますので、ぜひ対策をしてみてくださいね。
夏の間は、カブトムシやクワガタの飼育をする家庭もあると思いますが、特にコバエが発生しやすい場所ですので、コバエが入り込めないくらい目の細かい網や、空気を通す紙などで入り口をふさぐようにしてくださいね。